劇団KAZUMAお芝居「佐太郎時雨」

2013. 9. 28 昼の部@浅草木馬館

この日は9/28(土)。
早くも、KAZUMAの東京公演前半戦が終わろうとしていた(実際書いてる今はもう篠原だけど)。
この光陰矢の如しっぷりはどうしたことだろう。

そして、9月が終わりに向かうにつれ、寂しくてたまらなくなっていったことがある。
5か月間KAZUMAにいらした彩子さんが、遂に離れてしまうことだ。

彩子さん(当日舞踊ショーより)


5月、広島・夢劇場遠征で彩子さんの個人舞踊を初めて観たとき、うわあ!と一気に惹きつけられた。
この人の笑顔はなんて明るい、なんて可愛い。
女優さんに対してあまりに陳腐な表現だけど、舞台に鮮やかな花が咲くような。

加えて、登場人物に成りきる系統の個人舞踊もとても好みで。
「化粧」「お嫁においで」「鬼火送り」……忘れられない舞踊がたくさんある。
下町かぶき組の「劇団秀」や、大衆演劇以外の舞台でも活躍されている女優さんだと聞き、表される感情の深さに納得した。

だからお芝居「佐太郎時雨」で彩子さんがたくさん活躍していたことは、嬉しくてならなかった。
弾むような声と、全力の演技を堪能できた!

彩子さん演じる芸者・小鈴は、やくざの佐太郎(藤美一馬座長)に夢中。
佐太郎は姐さん芸者(霞ゆうかさん)といい仲なのだけど、小鈴はそんなことではめげない。
「佐太さん、佐太さん」と佐太郎を元気に追いかける姿の、もう、もう、かわいいこと!
小鈴っていうか小鈴ちゃんって呼びたくなる。

佐太郎は一家の親分(冴刃竜也さん)と決裂し、男修行の旅に出る。
だか途中、小鈴ちゃんはにんまりと待ち伏せしている。
「待って沙汰さん、あたしも行く!」
呆れた佐太郎に「ぶつぞ!」と言われれば、
「ぶって!佐太さんにぶたれるなんてご褒美よ!」
「じゃあ蹴るぞ!」と言われれば、
「蹴って!どうぞ蹴ってよ!」
ああ一途。
でもホントに軽く蹴られると、
「佐太さんひどい、本当に蹴るなんて思わないもん!」
ああ乙女。
こういうきゃんきゃんした感じの女の子っていうのは、なんでこうも愛しいのか。

小鈴ちゃんの恋が成就するといいな。
という思いで完全に感情移入して観ていると、小鈴ちゃんの強い味方が現れる。
「お前の恋、わしがなんとかしてやろう」
身分のありそうな謎の男性(華原涼さん)は、小鈴ちゃんの「出雲の神様」になってくれるという。

華原涼さん(当日舞踊ショーより)


「ホントにあたしを助けてくれるの?出雲の神様、ちゃんとやってよ」
と疑う小鈴ちゃんに、
「うむ、万事わしにまかせておけ」
と快活に笑う。
着ているお着物や気品からして、偉い人のようなのだけど、この時点では正体はわからない。

この役、すっごく涼さんっぽい。
涼さんってとにかく高貴な人とか大親分とか、風格のある役がハマると思うのだ。
あの重量感のあるお声に、涼しい風貌だもの。
わずかな管見の中で涼さんの至芸だと思ったのは、「四十両の行方」の名家の主君役(昨年11月鑑賞@尼崎中央天満座)。

さて3年後、旅から帰って来た佐太郎を、小鈴ちゃんは健気に待っていた。
その心は、相変わらず佐太郎一筋。
佐太郎と弟分・三之助(柚姫将さん)が命がけの喧嘩に行こうとも、
「ああ三ちゃん、三ちゃんはどうでもいいから佐太さんをしっかり助けて来てね!」
こんな何一つ包み隠さない言動も、彩子さんが演じると純な心の表れに見えます(贔屓目?)。

ちなみに、「佐太郎時雨」には、もう一組カップルがいる。
三之助とお花ちゃん(香月友華さん)。
こちらは、お花ちゃんのお父さん(美影愛さん)から結婚の許しが得られるかどうかで、すったもんだするエピソードがある。
二組のかわいいカップルが話の主軸にいるせいか、「佐太郎時雨」は一応やくざものなのに、ラブコメの印象が強い。

一体「出雲の神様」の正体は?
小鈴ちゃんの恋の行方は?
って予告の付くような、ラブコメ少女漫画のノリで最後まで楽しみきった。

浅草でのKAZUMA観劇は、この時点であと一日、千秋楽を残すのみ。

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