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【SPICE】大衆演劇の入り口から[其之三十四] やさしい和菓子みたいな劇団、「春陽座」に聞く 澤村心×澤村かずまの芝居語り

上品でやさしい銘菓をいただくような――それが、春陽座の芝居!
舞踊ショー重視の時代といわれても、コミカルなお芝居が好まれるといわれても、ひたすらカッチリ整った芝居を演じ続ける。
彼らに聞きたいことがあったので、箕面スパーガーデンの楽屋にてロングインタビューを決行させていただいた。

【SPICE】大衆演劇の入り口から[其之三十四] やさしい和菓子みたいな劇団、「春陽座」に聞く 澤村心×澤村かずまの芝居語り



穏やかで懐の深い二代目座長・心さんと、元気印の三代目座長・かずまさん。ベストコンビ✨

聞きたかったのは、彼らが得意とする忠臣蔵などの古典ものを、どうやってお客さんに届け続けているのか?ということ。昔、テレビドラマとかで人々が共通知識を得て、たいていの人が赤穂浪士の物語を知っていた時代もあったらしい。けれど今では、私自身も含めて、ほとんどのお客さんがまっさらな状態でお芝居を観る。お芝居を観て初めて聞く名前、初めて知る言葉がたくさんある。
つまり、かずま座長が言う通り、こういうこと↓

かずま 歌舞伎の場合は客席全員があらすじを知ってることが前提やん。ずっと続いてる芸能やから。その上で、尾上さんや團十郎さんや幸四郎さんや海老蔵さん、「この人のこの役ってどんなんやろ」を観に行くのが歌舞伎やん。でも大衆演劇は、お客様が観ながら話を理解していくから、あらすじを知らない人でもわかるように、かつ楽しめるようにやらないと。

お芝居を演じると同時に、お話自体を伝えなくちゃいけない。でもインタビュー中でも言及されている『御浜御殿綱豊卿』(おはまごてんつなとよきょう)とか、歌舞伎と同じ元ネタのお芝居は「あらすじ、知ってるよね?」が大前提。お客さんが理解しやすいように、みたいな配慮が脚本にもともとないわけで……。
それを大衆演劇の舞台にかけるために、春陽座は色んな工夫を施している。

ダウンロード

これも工夫の一つ。かずま座長がわざわざ業者に発注して作ったというあらすじの紙。

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そしてショーもなんとか華やかに見せようと、着物の色が全員違う群舞をこしらえたり。

ダウンロード (2)

両座長とメンバーが焼きそばやかき氷を作ってくれる、縁日イベントを企画したり。(調理師免許を持っているという、かずま座長が作る焼きそばは本っっ当においしい!)

最後は2人、若手の成長と未来について語っていらして、ジーン…。

かずま まだまだな部分もあるけど、皆で一生懸命、頑張って良いものを作ろうとしてる姿勢は観てほしいかな。

心 皆の基礎レベルが上がれば、できることも増えるやろね。芝居にしても、ショーにしても。

かずま 個人力やね。今は若い子たちの個人力がまだまだやから。お客様がたくさん入る劇団さんは、見ててやっぱり若い子らもすごい!俺は芝居、まず芝居ありきやから、芝居をもっともっとレベルアップせんとね。

心 でも稽古では、新吾先生や僕らが教えるだけでなく、前までその役をやってた子が次の子に教えたりすることもあって、ほんとにみんなで良い芝居を作ろうとしています。若い子らにはまだ自分の色っていうものがないけど、成長とともに、それぞれの色が出るかなと。そしたら劇団の色も変わっていくやろね。


⇒インタビュー全文はこちら

心座長・かずま座長、本当にありがとうございました!

今回の記事を書きながら、ふとありがたいな…と思ったことがある。
事前準備・事後の確認として、過去の大衆演劇雑誌や著書にフルに学ばせていただいたこと。両座長の経歴は『花舞台』2014年の春陽座インタビューを読んで学んだし、澤村源之丞さんや大川龍昇さんのことは、橋本正樹さんの著書『あっぱれ旅役者』シリーズで確認することができた。
先をゆく人々が残してくれた財産に助けられて、今、自分が書けているのだと思った。

こうやって細々と書いているSPICEインタビューも、いつか誰かのお役に立てる日がありますように!

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