変わらないもの―藤美真の助さん(劇団KAZUMA) お誕生日に寄せて―

ファンの方の多くは、“真ちゃん”と呼びかけている。
私はまだ、ご本人の前では照れてしまって、“真の助さん”と呼ぶ。
でも、すっごくわかる。
真ちゃん、真ちゃんと声をかけたくなる親しみ深さが、この役者さんにはある。

藤美真の助さん(2014/6/21舞踊ショーより)


あの、ウヘへへ、ともグヘヘヘ、とも文字化しづらい笑い方。
一馬座長から毎度「当劇団のぽんぽこ狸です」と紹介される、ずんぐりの体躯。
劇団KAZUMAの三枚目&愛されキャラを一身に担っている。

三枚目としての真の助さんがすごいと思うのは、目下の役者さんにも遠慮なくいじられまくる器の大きさ。
一番の新人である、ひびき晃太さんも例外でない。
晃太さんが先日のメンバー紹介のとき、なんだかニヤついていて。
一馬座長に「あんた、真の助がいじられとると楽しそうやな~」と言われて、ニッコリ頷いていた。
芝居でも「甲州の鬼」なんて、真の助さん演じる親分を、座員皆さんでいじるのが見所みたいな芝居だ。

でも、かの役者さんからは、いつも深い気配りを感じる。
あの丸い目で、客席の隅々まで見て覚えているのか。
誰のファンだろうと関係なく、声をかけてくれる。
「ショーのとき、あんた常に満面の笑顔で観とるんやな~」
佑馬さんファンの友人が、真の助さんに言われて照れていた。
「長野で大きい地震があったらしいからな、東京も気ぃつけえよ!」
遠征先の四国健康村を去る私に、そう呼びかけてくれた。

これは私の想像に過ぎないのだけど。
ベテランの役者さん方にも、真の助さんの気配り、目配りは買われているのじゃないだろうか?
一時期指導でいらしていた、美影愛さんの言葉の端々には、真の助さんが体調を気遣ってくれることへの信頼を感じた。
また、玄海竜二さんの浪速クラブでの座長公演にも、一か月間呼ばれていたし。

そう、2014年8月、真の助さんが玄海さんのところにいて、劇団KAZUMAには不在だったとき。
和歌山・ぶらくり劇場での劇団KAZUMAを私は観た。
真の助さんのいない舞台は、正直に言って寂しかった。
男優陣がずらりと並んだ光景は迫力なのに、何か温みが足りない。
芝居も舞踊も、全体の印象がどことなく乾いた感じがした。
だから11月、四国健康村で真の助さんがいるのを見て、心が晴れ晴れした。
この方がいるだけで、舞台の安らぎがこうも大きいとは!

2015/3/7(土)、私は大阪・堺東羅い舞座にいた。
真の助さん46歳の誕生日。
個人舞踊の曲は「梅いちりん」だった。

(2015/3/7「梅いちりん」より)
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―誰よりも 誰よりそうさ しあわせに―
―焦がれる夢を 今日も抱いて―

まだ心で息をしている、別れ。
まだ哀しみの尾っぽが、足に引っかかっている。

これは、こんなに優しい曲だっただろうか。
ちょくちょく耳にする曲なのに、真の助さんが踊るのを観て初めて思った。

10代の頃から役者らしい。
でも、役者でない時期もあったらしい。
46年間の足跡には、当然ながら、きっと悲喜こもごもあったのだろう。
それらをゴクンと飲み下して、ずんぐりむっくりの体で、真の助さんが回る。
くるくる、くるくる、実に器用に回る。

その軽々とした動きは、3年前とまったく同じだ。
2012年の東京公演で、劇団KAZUMAに出会った頃
この人見た目ちょっと重そうなのに、なんでこんなに機敏なの…と笑ってしまった。

あれから3年、その間に来る人も去る人もいた。
いなくなった女優さんの声の愛らしさを、私はまだ覚えている。
一方、やってきた座長さんの艶のある踊りに、私はもう慣れ親しみつつある。

―来るひとの 去るひとの 悲しみも あつめて咲いたよ―
―想い出も 咲いたよ―


変わりゆく劇団KAZUMAを見守りながら、真の助さんは変わらない。
今日も座長に“ぽんぽこ狸”と紹介される。
今日もウヘへへ、ともグヘヘヘ、ともつかない謎の音で笑う。
この疼くような親しさは、安堵感は変わらない。

芝居も踊りも、全員一生懸命で、察するに人生色々で、ゆえに客席の人生とも呼応して。
苦労と苦労が吸い合って、そんな舞台から落っこちてくる喜怒哀楽と人情け。
それが私に見える劇団KAZUMAの輪郭だから。
少なくとも私には、藤美真の助さんは劇団KAZUMAそのもの。

真の助さん主役のショーといったらこれ!↓
(2015/3/7 ミニショーラスト「商売繁盛」)
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元気いっぱいに箒をチャキチャキ動かして。
底抜けに能天気なショーの中、踊り回る姿は、きっと多くのファンの元気の源。
46歳おめでとう、“真ちゃん”!

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