Smile!―役者さんの笑顔の話―

今年の観劇が終わった記念に、特定のお芝居感想以外の記事を。

劇団花吹雪・小春かおりさん(12/22舞踊ショーより)


上の写真の笑顔、大好きです。
公演中に役者さんの笑顔が見られると、私のテンションはいつもうなぎのぼり。

大衆演劇の役者さんの笑顔って、なんであんなに明るい気持ちになるんだろう。
若い役者さんも、ベテランの方も、男優さんも、女優さんも、皆に感じること。
うん、本当に自分の心になんで?ねえなんで?って聞きたいくらい(笑)、
役者さんの笑顔を見ると嬉しくなってしまう。

綺麗だからとか、楽しい芸を見せてくれるから、とかだけじゃないと思う。
舞台との距離が近いから?
送り出しに行くたんび、愛着が募っていくから?

舞踊の最中、妖艶な弧を描いて唇が微笑む。
あるいは、観客席の一番後ろまで届く眼力で劇場を飲み込み、ニヤッと笑ってみせる。
どんな笑顔もたまらなく素敵なんだけど。

ちょっとした瞬間、
たとえば個人舞踊にどっと拍手が沸いたとき、
馴染みらしいお客さんからきれいなハンチョウがかかったとき。

ぱぁっと、ふわっと、そのかんばせから零れる、笑みの眩しさといったらない。

ああ、あの役者さん心底楽しそうだなぁ。
満員のお客さんを見て嬉しいのかな。
自分の踊りで盛り上がってて嬉しいのかな。
役者さんの笑顔につられ、私自身もにまにましながら舞台を見つめております。

そして客席の片隅からひっそり願うのです。
やっぱり役者さんには、笑っていてほしいなぁ。
この次観るときも、笑顔を見せてほしいな。
あの綺羅の舞台の上の人たちには、いつも。

でも、そんなとき後ろめたさが心を引っ張る。
笑うって大変なこと。
笑えない日は誰だってあるのに。
プロだって、しんどい日、悲しい日、もう何もかも嫌になるほど苛立つ日、ないわけがないのに。
笑っていてほしい、って実は勝手なキツイ要求なのかもしれない。

ちあきなおみさんの名曲「喝采」。
いつものように幕が開いて恋の歌歌わなければいけない、お馴染みのあの曲。
少し前、この曲で踊る座長さんを観ました。

恋の歌歌う代わりに、役者さんはお芝居しなきゃいけない。
踊らなきゃいけない。
笑わなきゃいけない。
幕が、どうしようもなく開いてしまうのだから。
それも昼の部と夜の部二回の幕が。

それでも、ファンとして素直に思うこと。
暗い観客席から舞台を見つめていて。
役者さんが笑うと、その一瞬は灯りがともるよう。
乾いた自分の心に、ぽたぽたぬくもりが滴るよう。

きつくても、身を削るように笑っている日があっても。
今は、お気に入りの曲で気持ちよく踊って、楽しくて笑っているのだといい。
今は、お客さんが沸いているのを見て、嬉しくて笑っているのだといいな。

役者さんはプロだから、もちろんプロとして笑うんだけど。
ひとかけらの本当も、確かにあると思うのです。

だからやっぱり願っておきます。
夢桟敷からたった一つのリクエスト。

またその笑顔を見せてくださいな!

橘小竜丸劇団・橘鈴丸副座長(11/15舞踊ショーより)
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劇団KAZUMA・藤美真の助さん(8/26舞踊ショーより)
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桐龍座恋川劇団・恋川心哉さん(11/21舞踊ショーより)
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優伎座・市川英儒座長(8/26ゲスト)
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劇団KAZUMA・柚姫将さん(8/29舞踊ショーより)
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近くに見えるようで、遠くから観客席を照らしてくれる光たちに、
いつまでも繰り返すリクエスト。

劇団KAZUMA・藤美一馬座長(8/26舞踊ショーより)
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Smile!

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