劇団KAZUMAお芝居「浅草三兄弟」&千咲大介座長の話

2014.8.6 昼の部・夜の部@和歌山ぶらくり劇場

大阪では、玄海竜二さんの芝居も見れたし彩子さんの笑顔も見れたし、そしてずっと会いたかった物書きさんにもお会いできた。
心残りなく、8/5(火)の夜遅く、新今宮駅のホームで和歌山行きの特急を待っていた。
和歌山ぶらくり劇場の劇団KAZUMAに会いに行くため。
あー…幸せ。
大衆演劇に出会ってから、人生、俄然面白くなってきた。
蒸し暑いホームで、サイダーぐびくび飲みながら、思いました。

今回のKAZUMA観劇では、私は初めて出会う役者さんがいた。
千咲大介さん。
「劇団千咲」の座長さんは、今、KAZUMAにいらしてる。

時代劇俳優みたいな、きりりとまっすぐなお顔立ちだけど。
ちょっと傾斜、ちょっと外連味。

写真・劇団千咲 千咲大介座長(当日舞踊ショーより)


特徴的な眉の形がそう思わせるのかなあ。
正統派男前に、小さじでちょいと妖気を盛った感じ。
仕草一つ、言葉一つがうっすら艶っぽい。

8/6(水)のお芝居「浅草三兄弟」では、大介さんが主役の半次を演じていた。
(ぶらくり劇場での口上によると、一馬座長・将さん・竜也さん・大介さんの4人で芝居の主役をローテーションしているそう)

「浅草三兄弟」の半次といえば、その行動原理はすべからく、弟分・吉松。
吉松にありったけの金を渡し、商売道具の飴も丸ごと渡し、最後は命まで投げ出してしまう…
半次は、ひたすら“無私の贈与”の人物像だ。
(2013年5月の感想.2013年10月の感想)

私がこれまで見て来た半次の滋味深さは、一馬座長ならではだったと思うのだけど。
一方、大介さんの半次はというと、軽妙でみずみずしかった。

たとえば、吉松(柚姫将副座長)に対して、
「お前、堅気になるったって、持ち合わせはあるのか。金がなきゃあ、何もできねえじゃねえか」
と、半次が手持ちの金をあげる場面。
財布を懐から出した、と思ったら。
もう一つ帯から出して、さらにもう一つ足袋から、もう一つ袖からぽろっと。
大介さんの体から、手品みたいに財布が次々出て来る(笑)
「すごいっしょ?」
と、財布の束を全部まとめて、吉松の手にポン。

それから3年後、堅気になった吉松と半次が再会する場面も楽しかった。
飴売りになった半次が、大店の婿養子になった吉松の店を訪れる。
「吉松、お前、嫁さんとの間に、子供はいるのかい」
「一人いるよ。男の子だよ」
「一人ってのは寂しいなぁ、兄弟がいねぇと……いっそ15、6人つくりゃあいいじゃねえか。ポポポンと!」
こんな感じで、笑いをぽんぽん放り込んでくるのだ。

あのセリフを受ける将さんは大変かもなぁ…
と思いつつも、大介さんが次は何を言ってくるだろうかと、ワクワクしながら見ていた。

笑いを取れるって、すごいな。
あっという間に、その役者さんを好きになってしまうもの。

私が一番好きな場面――半次が商売道具の飴を、吉松に丸ごとあげてしまう場面は、こんな風。
「土産も何も持ってねえからな…ちょうどいい、この飴、お前の子供にやるよ」
と、大きな飴の箱を将さんのほうへ押しやる。
これで終わらず、
「お前にじゃないぞ、子供にやんだからな、お前は食べたらダメだから」
大介さんの一言に、一仕草に、客席が笑う。

笑わせて、惹きつける。
笑わせて、その手に乗せる。
その自然な引力が、どこまでも“座長”のものだった。
自分の双肩で座員を率いて。
自分の息吹で客席を魅了して、小屋を埋めてきた方の、圧倒的なエネルギーだった。

この日の個人舞踊では、とてもオモシロイ曲で踊っていた。
歌詞を聴き取る限り、ギャンブル大好きなお坊さんの歌らしい(曲名は調べたけどわからなかった…)。
リズミカルに腰をひねり、重心が自由自在にうごめく。
足さばきも軽々と、躍動が、客席に飛び出してくる。

大きな瞳に、外連味たっぷりの陰と艶。
視線をちゃんと一人一人に投げて、客席丸ごと、飲み込むようだ。



座長さんなんだ。
たとえ今は、その背後に座員さんがいなくとも。
今は、一人で踊っていても。

ところで、大介さんは竜也さんと、大層仲が良いみたいだ。
芝居の最中でも、相舞踊でも、すっごく楽しそうにじゃれあっている。
馴染みの常連さんが微笑ましげに、
「たっちゃんと大ちゃん、ラブラブやろ~」
ですねえ。
三十路の丈夫二人捕まえてなんだけど、可愛いですねえ。

にほんブログ村 演劇ブログ 大衆演劇へ
にほんブログ村

関連記事
スポンサーサイト

コメント

千咲大介のファンに・・

先日、神戸新開地劇場『劇団kKAZUMA』に出演されているのを拝見しました。艶やかな女姿、お芝居も踊りも、綺麗で可愛くて魅せられてしまいました。一人でも、座長の風格有り! これから応援して行きたいと思います。頑張って下さいネ!!

>大阪きんぎょさん様

新開地からいらっしゃいませ!
一人でも座長の風格…まさにそうですね!
大介さんの芝居や舞踊を観ていると、巧いのはもちろん、巧いに加えてとにかく魅せる方だなぁと思いますv-343
どう笑いをとったら受けるか、どう動いたらお客さんをグッとつかむか…
そのツボを心得てるみたいに見えます。

女形のつぶらな瞳と、お人形さんっぽい動きが好きです^^
私も陰ながら大介さん、応援したいと思います~

お萩さん様

実は、昨年の4月に大衆演劇の世界を知りました。そして、ある劇団にゲストで出演されていた、Gさんの熱烈なファンです。今回、大介座長を知ったのも、Gさんの、ゲスト出演先で有る【劇団KAZUMA】を観に行っての事です。とにかく、大介座長の女形姿、可憐で、艶やか、魅了されました!男役の時の声も素敵ですネ。今度何時拝見出来るかな?楽しみです (^-^)/

>大阪きんぎょ様

前のコメント、「大阪きんぎょさん様」と珍妙な書き方をしてしまいすみません^^;

大阪きんぎょさんが熱烈なファンだと仰るGさん、私も関東でゲストに出ていたときに拝見しました!
長年応援されてきたらしいファンの方がたくさん来ていて、お花をつけるときのどこか懐かしそうな表情や、大きな拍手を送る姿に、深い愛情を感じました。
そしてファンに応えて晴れ晴れ踊るGさんの姿にも、打たれました。

私は元々劇団KAZUMAを追っているのですが、昨年夏に大介さんがいらしてから楽しみが増えました。
着物のセンスも良いですよねv-290

お萩さま

お久し振りです。今月(4月)和歌山の【紀の国ぶらくり劇場】へ、三日間通いました、G さんのゲスト先です(^-^) 5月公演の【藤美一馬】さんのポスターが、貼って有ったので、お萩さんの事思い出して、久し振りに書きました。勿論、通われるのでしょう?楽しんで来て下さいませ!
千咲 大介座長にも会えて、羨ましいですねー(>.<)y-~じゃ、又です。

>きんぎょ様

お久しぶりです!お元気に通ってらして何よりですv-411
思い出してくださって、とても嬉しいです。

私は東京住まいなので、5月のぶらくり劇場は遠方なのです(>_<)昨年ぶらくり劇場に行ったのは、関西旅行の帰りでした。
6月、劇団KAZUMAは横浜公演なので、そちらで通うつもりです!!v-398

最後に劇団KAZUMAを観たのは3月です。お客さんが大介さんを「巧いね」と褒めると、自分の腕をポンと叩いて「ま、腕があるから」なんて冗談ぽく言ってらして可愛かったですv-345

それでは、また。Gさんの舞台をますます楽しまれますよう。

大阪きんぎょ

こんばんわ!
またまた、書きたくて・・東京にお住まいなんですね(*^^*)近頃大阪に劇場が、沢山増えて大衆演劇のブームですネ。私は【G座長】しか観ないので、先日も岡山迄行って来ました(^-^) 大阪の時は、いらして下さいネ
。一馬座長の豪快な【太鼓】が、観たいです!! 叉です。

>大阪きんぎょ様

大阪がうらやましい限りです。関東はセンターも大衆演劇を辞めていくばかりですし…v-406

岡山!G座長ということは湯迫温泉・白雲閣でしょうか…。
遠征の幸せなひとときを過ごされたかと思います^^
岡山といえば、私もやま幸へKAZUMAの柚姫将副座長の誕生日公演を観に行った思い出があります。

一馬座長の太鼓、6月になったら早く私も聞きたいです。
それではまた♪

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)