柚姫将さん個人舞踊「あんたの大阪」(劇団KAZUMA)

2014.5.17 夜の部@やま幸

「将さんは女形も素敵ですよねー。なんて言うか、セクシーと可愛いの中間って感じ!」
これは去年の秋、篠原演芸場で仲良くお喋りしていただいた、お隣さんの言。
彼女の言うとおり、艶と可愛さと。
そこに加えて私は、“情に厚そう”っていうのも、将さんの女形舞踊の魅力だと思っている。

写真・柚姫将さん個人舞踊「あんたの大阪」より


やま幸の夜の部で初めて見た、この舞踊。
何事?!って度肝抜かれるくらい可愛かった。
見た直後は、「今の良かった!すごく良かった!」と、連れ相手にはしゃぐだけで忙しかったけど。
今思い返すと、歌の持つ純朴さが(曲自体も初めて聴いた)、将さんの湛える情と溶け合っていたのが、心に響いた理由だったのかも。

―あんたは不器用で 生き方も下手やけど
阿呆やと 言われるくらい お人好しやから―


紅の色鮮やかに、指先の仕草は柔らかく。
それから目元は、どこか悲しい。

―六甲おろしの歌が あんたの応援歌
大阪は負けたりせんよ 苦しくても つらくても―


将さんが舞台中央から、舞台左側の出っ張りへ踊り出る。
まずは、きらきらしく光る扇子を回してみせて。
お客さんの目線を掬いあげるように、両手を差し伸べる。
同時に、笑みをふーっと深くする。
私の前列にいたご婦人が、将さんにつられるように笑顔になるのがわかった。

―弱虫や また泣いて 涙なんか 男やろ―

演じられる“女性”の、人格や人生まで想像されるような女形は極上だと思う。
今、踊っている赤い着物の“女性”は、懐深くて、人を放っておけなさそう。
好きな男性にアラがあっても、見捨てたり、別の人に心を移したりできなさそう。
その結果、自分自身も一緒に苦労してそう…。
金髪の鬘の揺れに、ため息まじりの愛情が語られるようだ。

―どないした また酔って たかがお酒 男やろ―

ゆったりしたメロディと、情に満ちた歌詞が交差する舞台。
真ん中で、将さんがそっと両手の指を握り合わせる。
その姿の芯から沸き出る慈しみが、こんこんと深くて、見る側の胸に染み入っていく。



…と浸っていたら、不意打ち。
サビの最後の部分の歌詞が、私のツボに見事にヒット。

―大好きな その背中 日本一やから―

この詞、すごいと思う。
ここまでずっと男への叱咤を歌っておいて、ここに来て、いきなり“大好き”だもの。
“日本一”だもの。
耳に入った瞬間、どこまでも純朴な、一種幼げな、無垢な愛情が、パッと情景に広がった。
作詞の荒木とよひさの計算に、私、踊らされてる…!

ここ、サビの最後なので、将さんが動きを止める。
客席を向いて、扇子を胸に広げ、首をわずかに傾げて笑む。
眼差しが紅い色を乗せて、つぅっと客席に流れる。

なんて、親しげな、愛らしい、ぬくもりのある風情なんだろう。

将さんにもすっかり踊らされてる…!
あ、これはいつものことか。

東京に帰ってからも、「あんたの大阪」が通勤中のBGMになっています。

次の記事は、改めて思い知った華原涼さんの力と、初めて出会った愛くるしい女優さんの話。

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コメント

こんにちは(^。^)
この写真かわいすぎる😘
私が最初に将ちゃんの女形を観た時より、(1年前のお誕生日)断然色気がでてきてます(((o(*゚▽゚*)o)))
観劇に行く度に、出会った事がない将ちゃんに出会える、、、
早く行きたくなって来ましたよー😝

あんたの大阪 まだ観た事ないです😞今度観劇に行った時この曲に当たりますように😀お祈りします😁

ありがとうございました。

Re: タイトルなし

>あん様

再び嬉しいコメント、ありがとうございます♪
ね、将さんの女形、すっごく可愛く、色っぽくなられましたよね…!
どんどん進化していきますね。

私もこの舞踊はもう一度見たいです!
歌詞をじっくり聴きこんでみると、詞がまた可愛いんですよね~
健気で、温かくて、将さんの女形の風情に似合ってて…

やま幸編あとちょっとですので、またお読みくだされば嬉しいです(*゚▽゚)ノ

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