劇団KAZUMA-「楽しい」ということ-

写真・藤美一馬座長(11/27舞踊ショーより)



あー…楽しい。
劇団KAZUMAの公演が終わるたび、口に出てしまう。
この「あー…」はお風呂上りに牛乳飲み干した後出る「あー…」のテンション。
正確な音にすると「あ゛~っ、楽しい!」

なんでかなあ。
なんでこんなに楽しいのかな。
思い出すだけで明るい気持ちになるくらい好きな役者さん・柚姫将さんがいるっていうのは大きい。
けど、決してそれだけじゃない。
個性的な座員一人一人の魅力はもちろん大きい。
けど、それだけじゃない。

「座」としての劇団KAZUMAの魅力をなんとか人に説明したいんだけど、出てくる言葉は、
「なんかよくわからないけどめちゃめちゃ楽しい」(なんのこっちゃ)。

初見、忘れもしない2012年7月8日の木馬館昼の部、お芝居は「文七元結」。
そのときから劇団KAZUMAに対する感想は同じ。
笑って泣いて、手拍子して、力いっぱい拍手して。
気づくと、何をしても何を観ても足りなかった部分が、これでもかっ!と満たされているのに気づくのだ。

この「何かよくわからない楽しさ」を足りない頭でどうにか分析してみる。
すると、特長が二つほどあるような気がします。

一つは「お芝居の感情の量が多い」。
つまりこれでもかっ!てくらいエモーショナル。
感情的じゃない大衆演劇のお芝居もあまりないけど、KAZUMAは特に多いような気がします。

たとえば直近で観た中だと、「四十両の行方」の一場面。
霞ゆうかさんのセリフ、「雨露しのぐこの傘を持って行ってよ」。
ゆうかさんの声、震えてる。
しぼり出した泣き声、高すぎてひっくり返りそう。
いや、ひっくり返ったっていいんだ。
だって、たった一人の兄が遠い江戸に働きに行く、別れの場面なんだもの。
悲しくてたまらない、不安でたまらない、今生の別れになったらどうしよう。
そんな気持ちがぐっとせり上がってきます。

それを受けて、兄役の藤美一馬座長が振り返る。
「お浜!」
座長のあの声、あの表情!写真に収められないのが悔しい!
それまでコメディタッチだったのが一転して、叫ぶように「お浜!」
ゆうかさんのセリフで既にぐううっときてるのに、座長のセリフで悲痛と悲痛がぶつかって炸裂。
感情爆弾が炸裂。
それから、ひしと抱き合う兄妹。
二人の肩に降り積もる紙の雪。

もう、エモーショナル。
とことん、舞台が感情で満ち満ちます。
こっちの心が一杯一杯になるまで注いでくれます。

はー。書いてたらまた観たくなってきた……


二つ目の特長は、演じてるご本人たちが総じてこれでもかっ!ってくらい楽しそうだってこと。
いや、本当なんであんなに楽しそうなんだろ?
仲が良いから?
座長や仲間のアドリブに、吹き出して笑ってるKAZUMAの皆さんを観てると、こっちまで嬉しい。
こっちまで楽しい。

楽しさってうつる。伝わる。
木馬館の口上で、一馬座長がよく言っていた。
「我々は好きで楽しんでやっておりますんで、お客さんも楽しんでいって下さい」。

楽しい人たちが、楽しみながら、全力で気持ちのこもった舞台を届けてくれる。
一馬座長が、あの繊細な優しい笑顔で包んで手渡してくれる。
それが楽しくないはずないのです。

ああちっとも分析できてないけど、いいんだ…楽しいから…
(しかしこの記事で、楽しいって言葉何回言ってるんだろう笑)
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