【SPICE】大衆演劇の入り口から [其之二十五] そうだ、遠征しよう!~なぜ私たちは舞台を追うのか~

連日、猛暑ですね。
夜も汗ばむ熱気の中、新宿バスターミナルへ向かうときの何とも言えないワクワク感――
前から書いてみたかった切り口で、コラムを書かせていただきました。

【SPICE】大衆演劇の入り口から [其之二十五] そうだ、遠征しよう!~なぜ私たちは舞台を追うのか~

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↑バスタ新宿の画像を見るだけで高揚する…。

(記事冒頭)
「日本って狭いねえ…」
この言葉をこれまで何度聞いただろう。月ごとに移動する劇団を追いかけて、四国の劇場でバッタリ会った東京のファン。演目が発表された瞬間、スマホに指を走らせて大阪の宿を取った友人。大型連休、ファン仲間のグループLINEに「大阪着いた」と投稿すると「特選狂言観たくて神戸」「名古屋で○○劇団観る」と誰一人地元に残っていなかったときもあった。

“遠征”は、大衆演劇を語る際に外せない文化の一つである。

⇒全編はこちら!(SPICEサイトに飛びます)


地元観劇ももちろん楽しいけど、遠征の楽しさは格別。
だって完全に日常を離れて、仕事も家事もしなくてよくって、観劇しかやることがない状態!
…ええと、書いてみて、今の言葉の多幸感がすごいのでもう一度。
観劇しかやることがない状態!なんです。

大衆演劇にハマって5年、その間に一体何十回遠征していることか、考えるだけで恐ろしい💦 けど一つ一つに忘れられない思い出が焼き付いている。
5年前、長野・松代ロイヤルホテル、芝居の興奮冷めやらぬまま、友人と夕焼けの中でレンタル自転車を漕いだ。
4年前、初めて降り立った大阪、うだるような猛暑の中、オーエス劇場へ向かった。
3年前、台風が直撃した日、迂回の列車を使用してなんとか大阪入りし、浪速クラブに駆けつけた。
2年前、お外題を見て夜行バスを衝動的に押さえ、堺東羅い舞座へ走った。
昨年、月に3回の梅田呉服座という大冒険に出た(これはさすがにもうできないな…)

大好きなことだとはいえ、金銭的にも体力的にもすり減らないわけじゃない。
周囲の大衆演劇ファンも簡単なことのにようにヒョイと県を飛び越え、本州を飛び越えていくけど…
実は、それなりの工夫と努力の上に遠征しているのではないだろうか。

普段の買い物を節約したり。
しんどい身体をガマンしたり、夜行バスの堅いシートに慣れさせたり。
家庭のある人なら家族の面倒も見て。
各々の抱える事情をどうにかこうにかして、ようやく劇場に辿り着く。

「よう来たな~!」
と役者さんが遠方から来たファンに陽気に声をかけているのを目にする。
うん、本当にそうだなぁ。
みんな、よう来たなぁ…

今回の記事、Twitterでの反応を見ていると、商業演劇や小劇場、ミュージカル、歌舞伎、宝塚など大衆演劇ファン以外の方にも「わかる~」という共感を示していただいた。嬉しや…m(_ _"m)
ジャンルは違えど根本の動機は同じなのだと思った。
どうしても観たかった舞台がそこにあるから、という。

そう、お財布の痛みも身体の痛みも、圧倒的な舞台の前では取るに足らないことになる。
だからこの言葉を幸福いっぱいにつぶやくのです、これからも。

「来れるじゃん!」

やっぱりこれは、数百キロの距離を「すぐそこ」にする魔法の呪文。

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